初日の搬入がだいぶきつかった怒涛の展示準備期間が終わりました。
三日間早朝から美術館に缶詰状態で、
肩と足をかなり痛めてしまいました。
でもおかげさまで立派な展示になりそうです。
私の所属する藝大デザイン科は
デザインと一言でまとめるにはあまりにも無謀な程、
本当に一人一人が全然違う作品を作り出していて
王道のデザインから、インスタレーション、写真、絵画、
立体、陶器、建築、ファッションなどなど・・・
さまざまなもので溢れています。
このデザイン科一つあるだけできっとだいたいのことが出来てしまうくらい、
一つの会社が出来てしまいそうなくらい、
皆素晴らしい技術を持っています。
展示会場でも他の科に比べてかなりの密度があります。
私は多摩美術大学の日本画(絵画)科からこの分野に入り、
より世界がぐっと広がったような気がしています。
平面の世界だけでなく立体の世界も覗く事が出来ました。
また、日本画からデザインという変化は、
古典的な世界から現代的な世界に踏み入れたような気がしています。
自然素材を手作業で繊細に扱い、
伝統を守ることに必死なマイノリティの世界から
異次元空間をも操り、常に現代という時間軸の社会と共にある世界。
この差は結構な違いを感じます。
そして双方の良い面悪い面を見る事が出来てよかった、と
展示準備を終えた今しみじみと思っているところです。
準備中に、美術館のスタッフの方が
「デザイン科は(作業をする)連係が良くできている」
とおっしゃってくださいました。
私も日本画科から来た身なだけに、
チームワークの良さ、フットワークの良さを確かに感じていました。
それは、一つの展示をつくりあげる上でとても大事なことだと思います。
日本で最高峰と言われる
東京藝術大学の大学院の修了展に出品する事が出来て、
藝大美術館に作品を展示していただくことが出来て、
とても嬉しく感慨深く感じています。