PC内を少し整理していたら、以前HPにアップしていたもので、
2008年5月7日付けに描いた
こまちゃんのスケッチのスキャン画像が出てきました。

実はこの時のこまちゃんは
ものすごく具合が悪かった時だったことを思い出しました。
毛づくろいをする余裕もなく、ボサボサになっていくこまちゃん。
痛みに耐えるようにうつむき加減でじっとしているところを
どうなってしまうのか、と不安で見つめながら描きました。
後ろに線でひょろっと描かれた座っている様子をみても
どうも力が無く、足腰は緩んでいて、普段のように
脚で地を踏ん張った姿勢で座れていない様子が描かれています。
その後は持ち直して何年も生きるのですが。。。
この絵を見ていて、写真のリアルさより、時として絵のリアル感の方が
より生生しい時がやはりあるなあと改めて感じました。
絵を描いている時のことや当時のことを
連鎖反応的に色々と思い出します。
広範囲を含む内容を取り込んだはずの結果が、時として、
たった一つの対象物に焦点を合わせた事の方が
はるかに呼び起こすもの、蘇らせるものが多いことがある。
人の記憶って不思議です。
情報量が多ければ多いほど
思い出せるものが多いとは限らない。
そして結果的には思いだせるものだけが重要で、
それ以外のこと(思い出せないこと)や残っていないことって
さほど重要なことではないのかもしれない。
記憶だけに限らないけれど。
こまちゃんの右耳に戦いの勲章後として切れ目があるということ。
背中部分のぱさっとした毛の乱れがあるところに注射器を打ったこと。
病院から帰ってきて疲れていたからじっとしているということ。
放っておいてほしいという空気感・・・
そういうことまでわかる。
さりげないスケッチだけど、
こういう時でも描いていて良かった、と思いました。